「フラクタル:ビヨンド・ザ・ヴォイド」の最大の特徴は、運要素であるダイスを一切排除したシビアな戦闘システムにあります。
プレイヤー同士の衝突は、手札からプロットする「タクティクスカード」の選択と、その処理順によって完全にコントロールされます。本記事では、コンフリクトフェイズ(戦闘フェイズ)におけるカードの処理手順から、複雑なダメージの適用ルール、そして勝敗を分ける各種ユニット能力までを詳細に解説します。
【戦闘の準備と進行】
同じセクターに複数のプレイヤーのユニットやコロニーが存在する場合、そのセクターは「競合状態(Contested sector)」となり、戦闘が発生します。
- 各プレイヤーは、自分の手札から「有効な」タクティクスカードを集めます。
- カードが「有効」であるためには、そのセクターに現在配置されている自分のユニットを使って、カードに記載された効果のうち少なくとも1つを実行できなければなりません。
- 各プレイヤーは手札から有効なタクティクスカードを1枚選び、裏向きで同時に公開します。
- 公開されたカードは、最も低い「イニシアチブ(行動順)」の数値を持つものから順に処理されます。
- 同じイニシアチブのカードがプレイされた場合は、それらは同時に処理されます。
- このターン中に自分と同じイニシアチブのカード効果を受けたユニットであっても、自身のタクティクスカードの処理に使用することが可能です。
【タクティクスカードの読み方と処理順】
カードの解決時、プレイヤーは「メイン効果」と「テックアップグレード(技術強化)」のどちらを先に処理するかを選択できます。
- ユニット構成(Units’ composition): 多くのタクティクスカードには複数のユニット構成オプションがありますが、プレイヤーは自分のユニットに合致する構成の中で「最もユニット数が多いもの」を選択しなければなりません。
- テックアップグレード(Tech upgrade): プレイヤーが必要なテクノロジーカードを開発しており、かつ条件を満たしている場合、追加の効果を発動できます。
- 自分のカードを処理する前にユニットが破壊され、どの構成条件も満たせなくなった場合、そのカードは処理されずに捨て札となります。
- 以前のターンでプレイされたタクティクスカードは場に残り、同じ戦闘中に再度プレイすることはできません。
【ダメージの種類と適用】
タクティクスカードが与えるダメージは、アイコンの並び順に従って左から右へと処理されます。
- 「強攻撃(Massive damage)」: 対象のユニットを1体選んで取り除きますが、この際「Resist」のキーワード能力は無視されます。
- 「直接攻撃(Direct damage)」: 任意の対象ユニットに1ダメージを与えます。
- 「間接攻撃(Indirect damage)」: ダメージを受ける側のプレイヤーが、自身のユニットの中から1ダメージを受けるものを選びます。
- 「撤退(Retreat damage)」: ダメージを受ける側のプレイヤーが、自身のユニットの中から1つを選び、撤退させます。
撤退ルールの詳細: 撤退を余儀なくされたユニットは、バトルメダルがなく、敵のユニットやコロニーが存在しない隣接セクターへ移動しなければなりません。 移動先は、自分のユニットやコロニーに最も近い場所を選ぶ必要があります。候補が複数ある場合は、ダメージを与えた側のプレイヤーが移動先を決定します。有効な移動先がない場合、そのユニットは取り除かれます。なお、地上ユニットは輸送船なしでも単独で撤退が可能です。
【戦闘に関わるユニット能力(キーワード)】
- 「Resist X(抵抗)」: 破壊されたり撤退させられたりするまでに、最大Xポイントのダメージ(直接・間接・撤退)に耐えることができます。「Retreat」のタクティクスカードには適用されません。ダメージを記録するため、ミニチュアを横に倒します。
- 「Vanguard(先陣)」: 同じセクターにいる他のユニットが受けるダメージを、自分自身にそらすことができます。この効果はダメージ1回につき1度だけ使用できます。
- 「Courage X(勇気)」: 強制撤退させられるまでに、最大X回の撤退ダメージに耐えることができます。「Resist」能力とは重複しません。
- 「Veteran(熟練)」: 包囲戦やタクティクスカードの構成において、2体分のユニットとしてカウントされます。
- 「Support X(支援)」: タクティクスカードの構成において、X体のインファントリー(歩兵)またはライトシップ(軽戦闘機)としてカウントできます。新しいカードが解決されるたびに、どちらのタイプとして扱うかを選択できます。
【決着と包囲戦(Sieges)】
戦闘は、セクター内に1人のプレイヤーのユニットだけが残るか、有効なカードを出せなくなるまで繰り返されます。有効な戦術が出せなくなったプレイヤーは、セクターからすべてのユニットを取り除かなければなりません。
戦闘終了後、敵のコロニーがあるセクターに自軍のユニットが2体以上残っている場合、「包囲戦(Siege)」が発生します。コロニー1つにつき、それぞれ別々のユニットが2体必要です。
- 「Raze(破壊)」: 敵のコロニーを取り除き、軍事勝利点(Military VP)を1点獲得します。どのユニットでも実行可能です。
- 「Invade(侵略)」: ユニットが「Invade」の能力を持っている場合、敵のコロニーを自分のエンパイアボードにある同タイプのコロニーと置き換えることができます。この場合も軍事勝利点(Military VP)を1点獲得します。
※オートマタ(CPU)を導入したソロ・少人数プレイの場合は、通常のプレイヤーとは異なり専用のAIタクティクスデッキを使用して戦闘が処理されます。詳細については「オートマタのルール」記事をご参照ください。




